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石川 奈々 さんの体験記を紹介します。参考にしてください。
私は2年生の春休みに、法学部の短期イギリス研修に参加しました。 短い期間でしたが、昔から憧れていた国を見て、聞いて、歩いて、話して、食べてと、とても楽しく有意義な日々を過ごすことができました。
私たちはメンバー5人と引率の海野先生とで、ロンドンから車で2時間ほど北東に行った所のケンブリッジという街で、約2週間それぞれホームステイをしました。平日は、朝バスに乗って街の中心部に出て集合をして、午前は街や郊外の観光、午後はカレッジの教室で英語の授業という生活をしました。休日はそれぞれ自分のホストファミリーと過ごしました。
しかしこの研修は、大学が法学部生のために新しく創った海外研修であるので、スケジュールには語学の授業の他に、イギリスの法に関する講義や、裁判の傍聴なども組まれていました。私は今回の研修に参加するまで、イギリスの法律について、ほとんど勉強していませんでした。ただイギリスは日本と同じ議員制ということと、王族がいることなど、似ている点も多いため、法律も似ているのではないかと思っていました。しかしケンブリッジで、実際に法学部の教師をしている方の講義を聴いて、イギリスと日本の制度の違いを知り、とても驚きました。
まずイギリスには日本やヨーロッパの国のような憲法という法典がありません。これはつまり成文化されていないということで、このような国は稀で、世界でもイギリスとイスラエルくらいだそうです。しかし成文化されていないというのは、文章になっていないということではなく、common law(慣習法や判例)、そしてマグナカルタなどの中にイギリスの憲法の概念が散りばめられているそうです。
またイギリスには議会というものがあります。そして議会が決めた法律には誰も、たとえ裁判所であっても意見を言うことはできません。それは憲法が成文化されていないため、はっきりと「違憲だ!」と言うことができないからだそうです。議会は最高の権力を持っているのです。日本では憲法によって、できた、又は今ある法律が憲法の理念に適合するかどうかを決定する、違憲審査権が裁判所に与えられています。それを考えると、私はイギリスの議会がつくる法は、国民の人権を充分に保障しているのかな、と少し心配になりました。
裁判の傍聴は、ほとんどが難しい専門用語でやりとりされていたので、その内容は全く理解できませんでした。驚いたのは、弁護士や書記官などの人はみな、法服と一緒にモーツァルトの時代のようなカツラをつけていたことです。そこで私はその人たちの服装や法廷内の位置関係をスケッチしていたのですが、それはダメだったようで、係の人に注意されてしまいました。
私たちは今回、ロンドンにあるRoyal court of justice(王立裁判所)に見学に行きました。そこはイギリスで最高の裁判所で、とても古い建物でした。中には昔の裁判官の豪華な法服などが展示してあり、興味深かったです。建物の周りには、小さなビル1つが十数人の弁護士の合同事務所、というのがいくつか集まっていました。
私は今回、短期イギリス研修に参加して、いろいろなことを体験しました。もちろん、突然英語を話せるようになったり、イギリスの文化、制度を全て理解したわけではありません。異なる文化の中で生活することは不安もありますが、その中で自分の肌で感じたことは、かけがえのない私の財産になったと思います。このことを基にもっと勉強をして、まだ知らない国や文化に触れてみたいと思います。
外国の言語、文化、制度に興味のある法学部の学生の皆さんには、この機会にぜひ挑戦してみてほしいです。
http://cs120705.at.infoseek.co.jp/index-2.html
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