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遅く帰ってきて家の屋上に上がる。
扉を開けた瞬間、何かが違う。コンクリートの床が白い!
良く見ると明るいのだ。そして物の影が普段見ない形に出ている。
どこかで工事の明かりでもつけたのだろうか?
訝りながら光源を探す。
あ ちがう。
ほぼ頭の真上にまん丸のお月様が、ちょうど中天にかかり冴え冴えと輝いている。
月は我が家の小さな箱庭を白白と照らし、真っ赤に熟したとんがらしも、つやつやしたミニトマト、木枯らしに吹かれて斜めに立つ稲の穂、淡い緑の島唐辛子。すべてが月の光の中に浮かんでいた。
今夜は満月!
しかしこの月の光も元はと言えば太陽の明かり・・・なんだか不思議・・・でも、寒い!
冷たい月に照らされてかおりん歌うはドヴォルジャークの歌劇ルサルカより月に寄する歌。
水の精ルサルカの恋の行方やいかに!?
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